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Vol.2344 Y'sメンバー大地真央さんと映画出演 最終回〜涙
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大地真央さんが眠っておられる狭い病室には3人娘さん、お医者様、看護士さん、付き人の方、私たち岸和田の小篠綾子さんの友人4名、そしてたくさんのスタッフさんがひしめいております。
お医者様が俳優の辰巳琢郎さん、側におられる看護士さん実は本物の看護士さんの様で辰巳さんに段取り等のアドバイスもされています。そしてもう一人、岸和田の方言の指導に見えていたのがこちらも元タカラジェンヌのあずみれいかさん。時たま3人娘さんのイントネーションを直されてました。
辰巳琢郎さんのセリフから3人娘さんのセリフがあって私たちの嗚咽と一言セリフという段取りの作品の1番大切な場面です。
まず1回目のテストがありました。
Y's取材班さんの泣き声がしっかり病室に響き渡りました!さらに女性2人も見事に泣いています!
私は泣けなかった。うーん不味いなぁ。
一度病室前の控室に移ります。
皆さん涙を拭いてます。
いよいよ本番、メインのカメラでのショット、大地真央さんが待つ病室に戻ります。
泣く時の演技は何か悲しい事を考えると良いらしいのですが、天真爛漫な人生を送りすぎている私はここ何年も泣いていない?そういえば親が死んだときも泣かなかった。ヒドイ薄情な人間ですな。
しかし、しかしですよ、目の前に横たわっておられる大地真央さん、2日前まであんなにお元気だったのに、そんな事を考えていたら不思議と涙が流れました!セリフは取材班さんにお任せして小さな声で大地真央さんにお別れをしました。
私たちの撮影が終わりランチを頂いた受付に行くと、病院の入り口近くには市川右團次さんをはじめテレビや映画でよーく見る俳優さん達がたくさんみえているのでびっくりしてしまいました。
「これから映画のラストの撮影です」と説明してくれた取材班さん、何を思ったのかソファーに座っている右團次さんに近づくなり片膝つきポーズで何やら話しかけ始めたのでまたまたびっくり!「おお、懐かしいね〜」「確か天安門事件があった年やったね」などと右團次さんのよく通る声が聞こえてきました。
「1989年に右團次さん(当時は市川右近さん)とご一緒させていただいたスーパー歌舞伎京劇合作『リュウオー』のお話をした」そうで、取材班さんは35年ぶりの再会にうれしそうでした。
このコラムを打ってる段階で私たちが映画にどの様に映っているのかまったく分かりません。長年舞台で生きてきた私たちにとって映画の世界は慣れるまではゆきませんでしたが、取材班さんが生きておられる、フレッド・アステアやジーン・ケリー、ジェームス・キャグニーやハンフリー・ボガートが生きてきた映画の世界を少しだけのぞく事が出来て本当に幸せでした。
声をかけて下さった取材班さんに感謝申し上げます。
スケジュールが合わず出演出来なかった押田勝年君と“大地真央さんのイメージを大事にしたいから”と出演を辞退した友人とご一緒したかったです。
天野 俊哉
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