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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1459 TITF2018
 5月1日(火)の夜、『東京インターナショナルタップフェスティバル』を観に中野ZERO小ホールまで出掛けてゆきました。今年で10回目というこの素晴らしいタップの祭典を拝見するのは2度目であります。

 場内が暗くなると、みすみ“Smilie”ゆきこ先生とPORIさんのお2人によってこの10年間に集められた日本が誇るパフォーマー達の姿が、舞台の白いスクリーンにスライドで写し出されます。
 舞台では、9つのグループに分かれてダンサー達のナンバーが紹介されます。
 まずは、この舞台の為に集められた若いタップダンサー達のナンバーから。
 3名ほど知った顔がありました。東京リズム劇場でご一緒させて頂いたFALCON君、村井晴南さん、河上莉音さんらのはち切れんばかりのダンススタイルに圧倒。FALCON君の技にしろ、女性二人の笑顔にしろ、リズム劇場を経て得たものが凄く多いような気がします。

 続いてスライドのタップ・ステップを見せる外国からのゲスト・パフォーマーJoseph Wiggan氏のタップ・ナンバー。愛嬌のあるパフォーマンスで観客を惹き付けます。アメリカのショー・スタイルを堪能した後は珍しい中国からJie&Chenのお二人。中国独特の胡弓の音楽?を使ったまさに東洋のスタイルで観客にアピール。戦前の中国にはToy&Wingという男女のタップ・コンビが居ましたが、かなりアメリカ・ナイズされていたので、今回の中国人の方のこだわりは嬉しい。

 RON×2さんを中心としたバラエティ・タップ・ショーを行うThe Breakman Showの皆さんも出演されました。着流し姿の金子真弓さんら個性的なメンバーの味のあるパフォーマンスはもちろんの事、Ron×2さんの“typewriter”ナンバーがまさにワン・アンド・オンリーの芸で素晴らしい。この名曲をタップ・ダンスで、足で表現するなんて信じられませんでした。足元に置いた呼び出しベルと板(タイプライターの改行の時のザーッという音を出す)を実に器用に使ってのハイテクニックに唖然!
 メンバーの一員としてPORIさんがおられましたが、個性が強いのでソロ出演の方が魅力的だな、と思いました。また、NTDでは自身のチームを率いて参加しておられた長身の若手Aska Shiozawaさんがベテランと熱く踊る姿に感動。多くの事を吸収して、次の自分のリーダー・セッションに役立てて頂きたいです。

 どのナンバーもガッツリのタップダンスが並ぶせいか女性デュエットの小松未佳さんと宇川彩子さんは、埋もれてしまいそうな存在なのにソフトなステップを踏んで逆に強い印象を残したのは流石でした。

 最近すっかりお茶目な芸風が板についてきたSAROさんのソロ・パフォーマンス。軽やかなリズムを中心とした構成でSAROファンにはたまらない!

 チャーミングな橋本祥先生が白川希さん、首藤直子さんとトリオで登場しました。3人とも手に刷毛を持っていました。映画『スイング・ホテル』からアーヴィング・バーリンの名曲“You're Easy To Dance With”を小粋に踊る。白川さんらしいこだわりに満ちた振付が最高です。刷毛を使った振りはアステア映画『踊る騎士』よりも自然、そして音楽のStop Timeのタップのリズムが心地好かった!若手の首藤さんもベテラン2人によく付いてゆけてました!もう一度拝見したいナンバーですね。橋本先生の帽子とエンジのワンピースがとてもお似合いでした。

 場内の階段を雄叫びをあげながら、ターザンの様に胸を叩きながら降りてきたのが外国からのゲスト・パフォーマーMax Pollak氏。
 芸風からラテン系と思いきやワルツの国オーストリア出身というのが驚きでした。あの分厚い胸だから良かったものの、絶対に日本人は真似をしてはいけません!ね。

 そして、そして最後に「アメリカタップ界のファーストレディ」と呼ばれるDianne Walker氏が登場。TITF公演10年の歴史で8回も来日されたそうです。みすみ先生とPORIさんから感謝状が贈られました。
 その後、下手に置かれた椅子に腰掛け、ARTN COMPANYの皆さんによるDianne氏の作品の数々をご覧になりました。
 山本麻記子さんと栗原由佳さんによる“Night and Day”、未佳さんと長崎沙耶日さんによる“Cheek to Cheek”、みすみ先生森田洋輔さんと若手2人がサークルを作ってのアカペラ・タップ。
 目の前でご自分のステップ?をご覧になるDianne氏の嬉しそうな表情、そしてその中で丁寧にステップを踏まれるARTN Companyの皆さんを交互に拝見しました。そして先日の『NTD2018』でも披露された“Tribute to Dianne Walker”をCompanyの皆さんとDianne Walker氏によって踊られました。やはり生演奏で踊られるこの作品はひときわ輝くものですね!
 椅子に腰掛けおられたDianne氏がゆっくり立ち上がり、軽く軽くステップを踏み出すと会場全体が高揚するなんて本当に素晴らしい事ですね。あの空間でご一緒出来て幸せでした。

 この日ご出演のどのタップダンサーの方も見事でしたが、Dianne Walker氏とみすみ先生の愛に満ちた交流とお2人の微笑みが一番心に届きました。
 うかがって良かったです。

天野 俊哉


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