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Vol.1417 ナネット・ファブレー追悼〜アステア映画のミュージカル・スター
 フレッド・アステアの名作ミュージカル『バンド・ワゴン』に出演したブロードウェイ出身のナネット・ファブレーが亡くなりました。私は彼女の活躍については、映画『バンド・ワゴン』しか分からないのですが、このコーナーに取り上げない訳にはゆきませんので悪しからず。

 先の《ヴィック・ダモン追悼コラム》でY's公演の事に触れましたが、この公演で淺野康子さんが着用したギンガム・チェックの衣裳は、『バンド・ワゴン』でナネット・ファブレーが着用した衣裳だった事を思い出しました。私がデザインをパクッたのです(コラムVol.337をご参照)。

 映画『バンド・ワゴン』ではヒロインのシド・チャリスよりも大活躍をする達者なナネット。主演のアステア、ジャック・ブキャナン、オスカー・レヴァントと共に有名な“That's Entertainment”をはじめ素敵なミュージカル・ナンバーを歌い踊りました。
 この映画に出演した時、すでに30歳を過ぎていたナネット。長年ブロードウェイの舞台で生き抜いてきただけあってハリウッド人種とは合わなかった、というエピソードが沢山残されてます。
 松本晋一さんや日本のフレッド・アステアこと白川希さんと〈アステアと相性の悪かった共演者〉の話題になる時、ベティ・ハットンと共にナネット・ファブレーの名前が必ず登場するのですね。フレッド・アステアの優れた評伝である「アステア・ザ・ダンサー」ではアステアが初対面の時からずっとナネットに苦手意識を持ち映画のクランク・アップまでそれが続いた!とか。まあ、ナネット側からしたらえらく迷惑な話ですがね。
 この本を読んだ後、1976年頃にテレビ放送された『マイク・ダグラス・ショー』の映像を観ました。その番組にはアステアをはじめ往年のMGMのミュージカルのスター達が大勢出演しており、ナネット・ファブレーもいました。誰もが認める大スターであるアステアが終始一貫して遠慮ぎみなのに対して、場をしきろうとしたのが明らかに後輩ミュージカル・スターのナネット・ファブレーとデビー・レイノルズでした。ハリウッドのKYという存在だったのかも知れません。
 デビーも天国に行ってしまいましたし、亡くなられた方を悪くは言えないので今回はここら辺で。
 ナネット・ファブレーのご冥福をお祈りいたします。

天野 俊哉


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