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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1302 Y's発表会へ秒読み開始〜エル・チョクロ@(アルゼンチン・タンゴ)
 皆様は、タップ・ダンスとタンゴ・ダンスなんて何の接点も無いと思われるでしょうが、今から15年位前に淺野康子さんと私の二人が、アルゼンチン・タンゴの世界にドップリ浸かっていた時代がありました。

 池袋教室の私のクラスに、タンゴ・ダンサー井上てつひこ先生の奥様がレッスンに見えていたご縁で、年に一回の井上先生率いる黒猫座公演にタップ・ダンサーとしてお誘いを受けたのです。
 井上先生をはじめプロのタンゴ・ダンサーが4組、タンゴの生徒さん、私達、そしてタップの生徒さんらが公演「情熱のタンゴ」に出演しました。
 最初と2回目は、都電の鬼子母神駅から程近いアトリエ鬼子母神なる木造2階建ての民家の小劇場でした。また、後半の2回は、隅田川沿いの浅草橋アドリブ小劇場でした。
 アトリエ鬼子母神は、演出家里吉しげみさん&水森亜土さんの未来劇場のホームグラウンドでした。楽屋の古い本棚には、亜土さんが歌っていたテレビ・アニメ「ひみつのアッコちゃん」のカラオケ・テープなんかが無造作に置いてありましたっけ。
 都電が通るたびに屋敷がゴトゴト響いてました。
 舞台の床はタップ用に板がひかれたため、最初のリハーサルでタンゴ・ダンサーの方々が滑ってしまい座長の井上先生に苦情が出ました。その時、井上先生はダンサーのそんな言葉を一切無視して「先生ね、アルゼンチンでは凸凹の石畳の上でダンサー達が自然に踊っているんですよ」と私達に静かに話されたのです。
 ほんの少しタップを踏む私達の為にメインの方々を我慢させる先生の気遣いには驚くと同時に感動してしまいました。
 また、コラムVol.43の後半で淺野さんが書いている様に井上先生は兎に角曲がった事が大嫌いだったので、ダンサーや楽団の方ともぶつかる事が多々ありました。
 淺野さんにとって、井上先生との日々はダンスのジャンルこそ違いましたが、今日に繋がる学びの場でもあったのですね。
 残念ながら、タップ・ダンサーという立場での出演でしたので、私達がタンゴを学んだりする機会は全くありませんでした。また、笑顔で観客に向かって明るい照明で踊るタップ・ダンスと、足下を見ながら渋く、薄暗い照明で踊るタンゴ・ダンスのコラボは、タップとタンゴ双方の観客にとって良かったのか悪かったのかは永遠の謎であります。

 淺野さんは、2015年のY's公演「PRECIOUS 2015」用に“リベル・タンゴ”を振付し、女性メンバーと踊りました。そしてこの夏、発表会に向けて“エル・チョクロ”を振付しているとの事。
 「情熱のタンゴ」で井上先生がパートナーの方と何度も踊られていた“エル・チョクロ”が、どの様なタップ・ナンバーになるのでしょうか?
 少しばかり長くなりましたので、そのAでは“エル・チョクロ”の私なりのトリビアを書いてみたいと思います。

天野 俊哉



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