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		| Vol.1282 生誕100年スーザン・ヘイワード〜小柄な大女優さん |  |  |  
		| 私が頻繁に映画を見初めた1970年代にテレビ放映されていた外国映画の多くが、それより約20年位前に製作された作品の数々でした。今年6月に生誕100年を迎える「愚かなりわが心」「キリマンジャロの雪」「一攫千金を夢見る男」のスーザン・ヘイワードは、まさにその中心的人物でした。 
 当時のハリウッドでも、女優のピークは20代と言われるなか、スーザンが最初の当たり役に巡り会えたのが30を過ぎてからでしたので、大変な遅咲きでした。
 1950年代以降、
 ゲイリー・クーパー
 クラーク・ゲイブル
 ジョン・ウエイン
 グレゴリー・ペック
 ダナ・アンドリュース
 タイロン・パワー
 ヴィクター・マチュア
 ら、長身の大スター達と次々共演して、小柄なスーザンが寄り添う姿が非常に絵になりました。また、ジョン・ギャビンの様なかなり年下の男優ともバランスがとれてしまったので驚いたものです。
 ただ、不思議だったのは映画会社との契約のせいか何か分かりませんが、作品のジャンルはバラバラで、絶対に名作と呼ばれる作品もあれば、深夜映画劇場で放映されてしまう、いわゆる《Aの下》から《B級》レベルの作品も多かったのです。下積み時代が長く、20代で苦労してきたからかも知れませんね。
 
 スーザンは独りでもドーンと主役を張れる大女優でした。単独主演して代表作となったのが、
 「わが心に歌えば」
 「明日泣く」
 そしてアカデミー主演女優賞に輝いた
 「私は死にたくない」
 などでした。
 「明日泣く」は歌手リリアン・ロスの伝記でしたので、かなりのナンバーを歌い踊りました。
 「私は死にたくない」は学生時代に観たきりなので、ぜひもう一度観てみたい作品です。
 
 スーザンが亡くなった1975年、私は新聞や映画雑誌でリアルタイムで訃報記事を見ました。57歳の若さで癌で亡くなったスーザンは、俳優ジョン・ウエインや監督のディック・パウエルと共に参加した映画「征服者」のロケ地で、多くの仲間と共に被爆したという説があります。後に「なぜジョン・ウエインは死んだか?」というかなり信憑性の強いルポルタージュで取り上げられました。
 近年、スーザン・ヘイワードの映画は、テレビでも中々観る機会が減ってしまい残念で仕方ありません。
 
 天野 俊哉 
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