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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1063 (祝)第29回三島由紀夫賞受賞蓮實重彦氏
 そうですか!  Y'sのエンタメ・コラムもついに三島由紀夫の世界ですかあ〜
 なわけないでしょ。
 今やテレビのワイドショーでの露出度が清原和博の次の次くらいに高い三島由紀夫賞を受賞したのに記者会見でケチつけまくりの変なお爺さん。
 《蓮實重彦》
 はすみしげひこ、と読むらしい。
 実はこの漢字との接点がかなり多いのです私。
 例えば書店に行って映画書のコーナーで物色するとしますね?  興味深い内容の本なのに難解な表現が多すぎて「こりゃわからんわい!」と必ず棚に戻してしまう映画書。
 タイトルが「シネマの快楽」やら「映画千夜一夜」やら。
 その本の著者が《蓮實重彦》なんです。
 どうやら映画評論家らしい。
 この度、テレビのテロップでこの漢字《蓮實重彦》を見て、もしやと思い自宅の本棚を探すと1冊だけ出てまいりました。
 「傷だらけの映画史-ウーファからハリウッドまで」
 著者が蓮實重彦、下には山田宏一!
 山田宏一氏はもう40年も前に天野俊哉少年にジェームズ・キャグニーの自叙伝をプレゼントして下さった神様みたいな映画評論家先生(コラムVol.1043をご参照)。
 何で神様があのお爺さんと共著な訳?
 納得いかない私は、対談形式の260なんページの文庫本を読んでみました。
 なるほど、映画「ローラ殺人事件」(コラムVol.1042をご参照)の美しいヒロイン、ジーン・ティアニーをマドンナとして神格化したのが、実は蓮實氏・山田氏世代の映画ファンだったのですね。そのジーン・ティアニーやアルフレッド・ヒッチコック監督の話題を山田氏とにこやかに、多分にこやかに語り合う蓮實氏は映画好きの普通の人でしかない。
 なのにあの憮然とした表情での記者会見はいったいどうした事か?
 その会見のなかで「これからは、小説ではなく(映画監督の)ジョン・フォード論を書いてみたい」とか「現在93歳になられる日本の優れたジャズ評論家の方が」と瀬川昌久先生の新刊の事を持ち出してみたり、実はショービジネスに光を当てる事が出来る最高のチャンスであったのに、意地悪な受け答えだけがクローズアップされてしまい残念です。
 東京大学の総長までつとめた地位も名誉もあり、さらに映画なんて素晴らしい趣味がある方なのだからもっとユーモラスに記者達と接してほしいと思いました。
 蓮實重彦氏・山田宏一氏共著「傷だらけの映画史」は映画への愛情がこもった素晴らしい映画書です。Amazonから注文が出来ますので興味のある方はぜひご一読くださいね。

天野 俊哉




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